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賀多神社の能面と能衣装1
幕末の頃、鳥羽城主稲垣摂津守長明の奥方が越後高田城主榊原家から輿入れの際に持参した調度品で、後に賀多神社へ寄進されたものである。能面は江戸時代の大名面がその大部分を占めるが、室町・桃山期のものもある。大部分が檜材で墨書・焼印・朱漆・陰刻等による銘が見られる。空吹面の「叶」の銘は、奈良東山水間神社のものにも見られ、その中に嘉平衛、天正19(1591)年の銘があり、同一人物の作りと思われる。「天下一河内」と銘のある三光尉面は、数多くの名品を残した河内掾家重の作であり、友閑、円満、洞白、甫閑等の銘より大野出目家の作品が多くみられる。能衣装は江戸中期のものが多く、上衣・袴・裃・着付等があり、多彩豪華な唐織をはじめ、厚板・狩衣・半切等に優秀なものが多くある。能面42面、能衣装76領が三重県の有形文化財に指定されている。写真は能面「翁」。【参考文献】三重県教育委員会編・発行『三重県の文化財』平成8年発行/鈴木一男編『鳥羽の能面』松田豊 平成17年発行
- 大分類
- 歴史・文化
- 小分類
- 神社・仏閣/芸術
- 撮影場所
- 鳥羽市鳥羽二丁目
- 撮影日
- 2004.4.11(平成16年4月11日)